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お得か?3月施工物件

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すでに契約済みでも丙覧ム直でリベンジ下に掲げた表をご覧いただきたい。

私は六年前に建築設計事務所をリタイアした後、新築マンションの「内覧会」に買い主とともに赴き、マンションの品質をチエックするという仕事をしている。

その際、買い主と私とが不具合を指摘する項目の数が、ほかの月は平均三六項目であるのに対し、三月竣工物件(二〇〇五年)では五六項目に増えていたのだ。

〇六年は耐震偽装事件の影響かやや減るが、それでもほかの月より=項目も多かった。

三月竣工のマンションは不具合の数だけでなく重大な欠陥も多く、さらには完成さえしていないこともあるのだ。

そもそも新築マンションの場合、完成する一〜二年前に契約し、竣工と同時に入居する「青田売り」が普通である。

三月を完成・引き渡しの時期に設定する物件が多いのだが、それは三月が引っ越しシーズンであり、売り主も年度末に売り上げを計上したいからである。

したがって、年度末はどの建設現場も大忙しで混乱しやすい。

作業員不足に加え、現場で目を光らせるべきゼネコンの技術者も、事務所で業者の手配や書類の作成などに忙殺される。

これでは間違いや不具合が発生するのは当然だ。

もちろん売り主としても、本来なら必要な時間をかけてまともなマンションをつくりたいと思っている。

それでも引き渡し時期を後ろにずらせないのは、それによる影響が大きいからだ。

契約違反を問われかねないうえに、入居予定者は住む場所がなくなり、仮住まいの問の家賃や引っ越し費用の問題が発生する。

また、一棟のマンションが完成するまでには何十という下請業者が関わっている。

綿密に組まれた工程表に従って作業が積み重ねられていくのだが、一社の作業が遅れれば、玉突き状態で他社に影響する。

このような業界の構造的な問題もあって、突貫工事で形にしてしまうしかないのだ。

よって三月竣工物件の購入はできるだけ避けるべきだが、すでに契約してしまった場合もあるだろう。

そんなときでも打つ手はある。

それが引き渡しの一〜三カ月前に行われる通称「内覧会」だ。

これは売り主が買い主に完成したマンションを見せるものだが、少し前までは単に「引き渡し前の儀式」という意味合いが強かった。

しかし買い主の意識が向上するにつれ、この機会に工事のやり直しや手直しを要求する人が増えている。

通常、「内覧会のご案内」で売り主が提示しているチエック時間は、せいぜい一時間程度。

しかし私がチエックするときは、平均五〜六時間はかける。

例えば雨の吹き込むバルコニーや共有部分の外廊下にバケツの水をまいてみると、うまく排水されず、水たまりができるのが見つかる。

特に三月竣工物件はとんでもない欠陥が見つかることも少なくない。

これは売り主の企業規模には関係ない。

名の通った大手でも中小でも同じである。

内覧会検査で欠陥が見つかれば、買い主は厳しく手直しを要求すべきだ。

まだまだ遠慮がちな買い主が多いが、「直さなければ残金は払わない」くらいのことを言ってもよい。

ただ残念ながら、買い主は所詮素人。

技術的な検査はできない。

それをやるのが売り主だ。

買い主が検査する以前に、売り主にまともな住宅を完成させるべくプレッシャーを与えることが重要である。

欠陥によっては、我慢して何十年も暮らすうち、心身の健康や家族関係に悪影響を及ぼすこともある。

マンションは一生で一番高い買い物だ。

買い主としての当事者意識をしっかり持ち、主張すべきことは主張するのが、ひいては業界全体の体質改善にもつながると思っている

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